パッシブ・アトリエ オーナーの視点

今回は、神奈川県の葉山にある「シャンティ葉山」の高橋オーナーさんにお話を伺いました。

自分が住みたいと思える賃貸住宅を同じ建物の中につくりたい。

葉山にはどのくらい住んでおられるのですか?

高橋恵子さんプロフィール

高橋 恵子さん

「シャンティ葉山」のオーナーである傍ら、同建物内にヒーリングスペースとオーガニックなスピーカーの店舗を営業中。
http://flowerheartcross.blogspot.com/

http://bluerhythmic.com/
葉山の自然の中で、愛犬と共に生活している。
http://hayamanaturalflat.blogspot.com/

高橋さん: もともと、世田谷区の実家(多摩川田園調布)に住んでいたのですが、3年半くらい前に葉山に移り住んで賃貸のテラスハウスを借りていました。実はこの賃貸物件がとても気に入っていて、ペットを飼ってもOKで、高台にあったので日当たりもよく風通しも抜群でした。内装は、無垢材のフローリングで壁は珪藻土で仕上げてあり、自然の中の環境ということにすっかり馴染んでしまいました。この葉山の土地柄というか「気兼ねなく、自由な雰囲気」が合っているのかなあと思っています。

そうなんですね、だからこの場所にされたんですね。

高橋さん: 昨年の夏ぐらいから土地を探していて、ココ以上の場所はないというくらい気に入った場所なんです。極端に海から離れていたり、岸壁のそばだったり、にぎやかな通り沿いだったり、たくさん紹介を受けたんですが心が落ち着く場所というのはほとんどなかったんです。

今回、パッシブ・アトリエを導入いただいた経緯を教えてください。

高橋さん: その賃貸住宅に住んでいるときに、自分の兼ねてからの夢だったオーガニックショップとヒーリングスタジオを自宅に併設して、自分が住みたいと思える賃貸住宅を同じ建物の中につくりたいと思っていました。その建築が可能になったことから、レジナさんのホームページに辿り着いて、お問い合わせしました。

建築そのものは、神奈川県内の自然素材を中心とした工務店さんでお願いするつもりでしたが、賃貸住戸の内装の部分は「パッシブ・アトリエ」仕様のコンセプトが気に入っていたので、お願いしました。

シャンティ葉山正面 今回の工務店さんにお願いした理由はポリシーが自分の好みに合っていて、コミュニケーションが円滑にいって自由度が高い会社に建ててもらいたかったんですね。

それから、賃貸をペットもOkにしたのは、自分もペット(ミニチュアダックス)を飼っているのもあるんですが葉山ではペットを飼っているお家の割合が日本一ということで、外に温水が出る足洗い場も作ってあるんです。

当時、葉山に来たときには本当は手ごろなワンルームを探していたけど、ほとんどなかったので、そうしたシングルの方へワンルームを提供したいと思いました。

横に住戸を並べると、隣の音がどうしても気になってしまうので、L字型の隣接した面の少ない住戸にすることで、音の問題をクリアにしました。

新しい建物にお引越しされて、1か月が経とうとしていますが、何か変化はありましたか?

高橋さん: 自然栽培で作られた野菜を販売しているナチュラルハーモニーの野菜を買っていて、ベジタリアンをしばらくしていますが、この家に移ってから体調に変化が出てきたようです。動物性のお肉は一切食べられなかったんですけど、時々食べられるようになりました。昨日も近所の洋食屋さんで葉山牛をおいしくいただきました。

実は、本当は杉とかヒノキの香りが強いのが苦手なんですよね。普段は問題ないのですが、特に体調が悪い時なんかには反応してしまうときがあるんです。そうした体調が悪いことが、徐々に少なくなってきている様です。

この地域は、自然素材を導入する方が多いようにお聞きしているんですが?

シャンティ葉山201号室 高橋さん: そうなんですよ。ご近所のお宅もほとんどがフローリングは無垢材なんです。

この地域では、自然素材のお家というのは多いと思います。

無垢のフローリングが当たり前で、壁は珪藻土、漆喰が当たり前というか、建てる人があとから、自分で手を入れることができる住まいにあらかじめ考えておくというのがトレンドになっているようです。

新築のご近所さんは週末ごとにご主人がホームセンターから材料を買ってきて、枕木で花壇をつくったり、駐車場をつくったりしておられますね。

その自然材料については、使ってみてどんな印象をお持ちですか?

高橋さん: 自分の家だったら、キズが付いたら「あー」っと思うけど、賃貸だったら「このくらいまあいっか」という気持ちになるでしょうから、気の使い方が違いますよね。

でも、杉無垢のフローリングは節目や模様があるため、キズや汚れが目立たないので却って賃貸に向いていると思うんです。

以前実際に借りていたお部屋は、退去の時にはペットがかなり汚したのでフローリングの補修費ということで、敷金からお支払いしましたが、どんな補修するのか見てみたかったですね。

今回の施工のとき、工務店さんの補修方法を見られたとのことですが?

施工時にフローリングに付いた汚れ 高橋さん: フローリングの上に思いっきり写真のように漆喰が付いてしまって、その漆喰の汚れを抜くためにお酢で中和させて、ある程度汚れが落ちて、ほとんどわからないくらいになりましたよ。

それと、これは私の失敗だったんですが、ちょうどパソコンの角を床にぶつけて大きな穴が開いてしまって、大工さんがした補修は、ノミでくりぬいて、同じ大きさの木片で埋めて、これもほとんどわからない状態になったんです。

自然塗料でお悩みだと伺ったんですが?

シャンティ葉山201号室 高橋さん: そうなです。実は使っている床のワックスについては、キヌカは賃貸に向いていないのではないかって思っていたんです。

というのは、他の自然素材向けのワックスは5年に一度塗ればいいとか書いてあるのに、キヌカは、一年に一回塗らないといけないので、入居者がきちんとやってくれるかどうかが心配なので。

レジナさんを通したお客さんだったら、そうしてくれると思うけど、一般の仲介から来たお客さんは、そんな手間がかかるんだったら・・・・ということになるんじゃないかと。

その心配をされていたんですね。それは、こういうことなんです。

自然塗料の維持力はそれぞれ異なるかもしれません。しかし、大切なことは汚れにくい=気の呼吸を妨げる=木が長持ちしないということにつながりがちなんです。

キヌカの目的は、無垢のフローリングを長持ちさせるためなんです。表面の汚れがついても、キヌカを刷り込んでいけば、落ちていきますし、キズについては先ほどの大工さん方式かもしくは、濡れたタオルでアイロンをさっとかけて、蒸すとポコッと戻ります。

また、このキヌカは、抗菌防臭という機能も持っているんです。

もともと米ぬかが原料ですから、フィチン酸というけい皮毒の一種による効果です。しかも、なめても大丈夫なんですからペットにも安心です。

株式会社レジナより

高橋さん: そうなんですね。

賃貸住宅という既存の概念からみると、少し考えないとわからないことが多かったので、理解するまでに少し時間がかかりました。入居者の方に「ここに住んでよかった」と言っていただけるようにしていきたいと思っているので、レジナさんもフォローを宜しくお願いしますね。

了解しました。作ったことの責任は、それを大切に守っていくということですから。
お忙しいところ、インタビューにお答えいただきありがとうございました。